2024年1月27日に行われました北海道ワイルズの会見に関する報道において、アイスバックスの経営陣の発言とされた内容が事実と異なるため、以下に発言の内容の説明と本件に関する考えについてご報告させていただきます。

 

12月8日(金)に開催されました全日本選手権の会場にて、北海道ワイルズ代表岡本氏、GMの篠原氏、H.C.栃木日光アイスバックスよりCOO日置、チームディレクター土田、GM飯村が面会を行いました。なお、今回が現北海道ワイルズの責任者との初めての面会でありました。

面会において、北海道ワイルズよりリーグ参入についての助言を求められたため、アイスバックスの日置より以下のことについて言及しました。

 

・リーグ参入はチームが強い、代表選手がいる、ということ以上に、チームを長期に存続させる経営体制や計画性が必要であること。
・選手のためだけではなく、地域スポンサー、行政、そしてファン含めた多くのステークホルダーとの協力を得ることがチームの存続と発展には不可欠であること。
・個人の趣味や選手との友人関係や個人スポンサーの関係でチームを所有されたとしても、チームは社会の公共財という考えを尊重すること。
・各チーム代表やリーグ関係者としっかりと協力関係を築き、十分な準備をした上で申請を行うべきであること。
をお伝えしました。

 

また、「ワイルズ代表者や地域のホッケー関係者が参加している会議の音声データや議事録によると、今日に至るまで、チームの幹部が繰り返し、主に選手や地域行政に対してアイスバックス(あるいは特定のチーム)が反対している、という事実に反する情報を流し続けていることが確認できています。リーグは複数クラブによる共同体として、参加するチームはともにリーグのみならずホッケーの繁栄を担う仲間であり、それゆえに、嘘をつく、約束を守らない、と言った、フェアプレー精神やスポーツマンシップを持ち得ない人とは一緒にやるつもりは絶対にない」という思いを日置より伝えました。

 

その上で「釧路の問題は釧路で解決することが不可欠であり、時間をかけてでも、地域が一つにまとまり、地域根差したクラブをつくる覚悟があるのであれば、アイスバックスは全力で支援・応援する意思がある」とも明言いたしました。
上記の発言の意図が伝わらず、当方の意見を理由に北海道ワイルズがリーグ参加を諦めたのであれば大変残念でなりません。

 

また釧路市のスポーツ振興課や連盟のご担当者様は東京に足を運び、また何度も電話会議やメールで地域チームの支援方法などのアドバイスを求めるなど、トップチームの存続に多大なるご努力をされておりました。釧路出身の選手を多く抱えるチームといたしましては、今後、釧路で試合やイベントができるよう可能な限りの検討とご支援を継続していく所存でございます。

 

私たちは過去に廃部、経営破綻を経験し、地域に多大なるご迷惑をおかけした経験があります。そして、長い期間にわたり、地域の企業、行政、連盟、メディア、そしてなによりも多くのファンの皆様のご協力により経営再建を果たし現在に至ります。アイスバックスは地域の公共財であり、私たちクラブの経営陣は選手とともに、栃木日光の100年続くアイスホッケー文化を守り育み、次世代に繋げることが責任であり義務だと思って運営に携わっております。これらの歴史は経済的合理性、ましてや短期間でなし得ることではなく、関係者の皆様の長年の血の滲むようなご尽力の賜物であります。

 

今後も、釧路市に限らず、地域に根ざしたクラブを立ち上げる意思がある団体や個人に対して、私どもの経験やノウハウを提供し、新規参入をするクラブを積極的に支援していきたいと思います。
そこには新たに本拠地を移す北海道ワイルズも同様と考えております。

 

最後に、釧路にアイスアリーナがある限り、アイスホッケーを心から愛する人がいる限り、アイスホッケーの灯火は消えないと私たちは信じ、応援していきたいと思います。

 

H.C.栃木日光アイスバックス/株式会社 栃木日光アイスバックス
チーフオペレーティングオフィサー(COO)
日置 貴之